屋根は、年間を通して降る雨や夏の強い日射、冬の雪や風寒さといった厳しい自然から私たちの大切な家や安らかな生活を守ってくれています。
しかし、阪神淡路大震災のように屋根のタイプによっては家屋倒壊の原因になってしまうこともあります。
また、多様化するデザインニーズに応えてゆくこともこれからの屋根に求められる大きな課題です。
金属屋根は軽量で地震の揺れにも強く、優れた性能とデザイン性で住まいづくりのニーズに幅広く応えることができます。

金属屋根の特性

耐震性 金属屋根は最も軽量
屋根の重量比較
(カラー鋼板):(カラーベスト):(瓦) =1:3:14(屋根材のみ)=1:2: 5(屋根全体)
・金属屋根はとても軽量で地震に強い。
・必要壁量が少なく済み、間取り変更の自由度が増します。
耐久性 金属屋根は耐久性抜群
(下地:ガルファン、ガルバリウム鋼板、表面:塗膜のフッ素樹脂化)
・ 金属屋根はカラーベストに比べて経年変化が少なく、
  長い間美しさを保ちます。 ⇒築後20年の比較
断熱性 カラーベストとほぼ同等
遮音性 カラーベストとほぼ同等
リサイクル性 金属屋根は、ほぼ100%リサイクル可能
・着色石綿板屋根はアスベスト成型板の処理を含めて取り扱いの規制が厳しくなりつつあります。
経済性 金属屋根は経済的
ライフサイクルコスト(20年後)
(金属屋根):(カラーベスト):(瓦屋根)=1:1.2:1.1
リフォーム 屋根のリフォームには金属屋根のカバー工法が最適
・工期、断熱性、リサイクル性、経済性に優れています。
・金属屋根のカバー工法は、既設屋根の上に取り付けるので廃棄物発生を抑制し、
  住みながら施工することができます。

軽くて地震に強い

● 建築基準法施工令による固定荷重(屋根)

  軽い屋根 重い屋根
金属屋根
(カラー鋼板等)
カラーベスト 厚形ベスト 瓦葺き屋根
葺土なし 葺土あり
重量(kg/m2) 20 35 45 65 100
比率 1.00 1.75 2.25 3.25 5.00
 
安全性 ・葺材の落下の心配がなく
 安全である。
・地震にも葺材は健全で
 飛火にも強い。
・葺材は壊れないまでもずれ、
  落下等がある。
・葺材が破損し、飛火による
  火災の心配がある。
・瓦の落下による
  怪我の危険性が高い。
・瓦にズレが生じ、
  飛火による火災の心配がある。

● 経済性、自由度

「軽い屋根」は必要壁量が少なくすみ、経済的であるとともに将来の間取り変更などに自由度が増します。

軽い屋根 重い屋根

経年変化が少ない

● 築20年後のカラーベストと金属板屋根の比較

金属屋根(昭和57年竣工) カラーベスト(昭和56年竣工)
金属屋根(昭和57年竣工)・表面塗装の剥離・変色・退色は見られず、
  サビ等の発生もありません。
・光沢は充分残っており、美しさを保持しています。
カラーベスト(昭和56年竣工)・表面塗装の剥離・変色・退色が見られ、
  苔の様な物が付着しています。

遮音性の比較

屋根材の下には野地板・断熱材・天井材があり、これらが遮音材として働くので、室内では屋根材の違いによる遮音性の差は小さくなります。

● 金属屋根

金属屋根の遮音性

● カラーベスト

カラーベストの遮音性

断熱性の比較

金属屋根の屋根材表面・野地板・小屋裏それぞれの温度は、カラーベストとほぼ同程度です。(下の実験結果より) 材料の性質上は、金属屋根の方がカラーベストより高温になるはずですが、屋根は軒先から棟までの空気層が通気層として煙突効果が働くため、熱気が排出され、高温となりません。

断熱性の比較実験

● 試験結果

重量(kg/m2) 試験体
金属屋根 カラーベスト
周囲空気 31.1 30.7
屋根葺き材表面 1 58.1 53.3
2 55.9 63.0
3 58.37 61.8
4 63.9 64.4
5 54.9 62.7
6 59.2 60.7
7 55.5 58.4
8 57.4 56.8
9 46.1 53.3
10 57.9 52.6
11 46.1 47.8
棟包み表面 12 57.5
空気層内空気 13 58.6
14 57.9
15 41.5
棟包み表面 16 53.1
アスファルトフェルト野地板間 17 50.6 54.0
18 50.3 55.6
19 42.9 45.1
野地板小屋裏側 20 43.3 45.9
21 42.6 45.2
22 38.7 39.8
小屋裏側表面 23 39.2 39.6
24 34.3 34.2
25 33.8 33.8
軒先付近の空気 26 31.1

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